Monthly Archives: 7月 2013

Kawara zue

船首の幅の広い部分に木を合わせて両側のカジキを作りました。あとはこれを焼いて曲げて曲げて船体に合わせて取り付ける事になります。そのまえにカワラ据えの式を行いました。これは舟の製作途中でミヨシ、カワラ、戸立ての部分が完成したときに行う簡単な儀式で、家を立てる際の棟上げ式に当ります。お酒、米、魚(ハネと呼ばれるスズキの小さいもの)を舟の上に置き、まず瀬戸内博物館の折野さんが簡単な説明をしてくださり、そのあと棟梁にあたるダグラスが舟の上に上がって安全と完成を祈願しました。舟の真ん中、左、右にすこしお酒を注いで式は終わります。そのあとで、式にやって来てくれたバングラデシュの船大工達がみよしに水を注ぎ、鑿で3回軽くたたき、頭を付けて祈ってくれました。バングラデシュでも同じような式があってこのように行うそうです。

     

 

Kajiki

ミヨシ、カワラ、戸立てと繋がった底部の構造が完成して、いよいよカジキ(一番下の側板)の製作にかかりました。カジキは湾曲していて一枚の板では幅が足りないので前部に三角形の板を合わせて作ります。この部分はサンガイもしくはミツハギと呼ばれている部分ですが、ミヨシに彫られた溝にうまく入り込むように正確に作る必要があります。まず合板で型を作って形を確かめてから材を切り、スリノコで間をすりあわせて二つの材を繋ぎました。左右両方同じ形に作る必要があります。片方の面は月曜日の作業になりました。月曜日にはカワラが完成した時に行う「カワラ据え」の式を行います。

       

Finishing the bottom

ミヨシとカワラとの継ぎ目はカマツギと呼ばれている技法です。中に栓となる木を入れる事できっちりと安定した継ぎ手が出来ます。カワラは後ろの部分で熱湯をかけて曲げられてトモガワラと呼ばれる切り上がった部分を作ります。トモガワラの最後部には戸立てが取り付けられ、これで舟のバックボーンが完成した事になります。

   

Kirimage

We fastened the transom in a rabbet across the back of the keel plank. At the bow we connected the stem to the keel with the kama tsugite, which is locked with a wedge.  The kama is a curved sickle, and the joint looks like two interlocking kama. The basic backbone of the boat is now finished, and we will have a ceremony called a kawarazue on Monday at 7pm to celebrate this stage of the construction.

Like many Japanese boats, the tenmasen’s keel plank rises aft, and the bottom is bent at a single joint.  This joint can also be kama tsugite, which is how my Tokyo teacher made it, or it can be made by a process called kirimage, or “cut bending.”  I cut a dovetail groove across the bottom 1/3 the depth of the plank and a kerf across the top the same depth.  We then poured boiling water and slowly lifted the transom with a car jack.  As the top cut closes we recut it to relieve the opening.  Eventually when we are done we will insert a dovetail wedge across the bottom to lock the joint.

My teacher in Aomori used this technique. My Tokyo teacher was adamant that this method was a bad practice, and I could tell from the looks on the Bengali shipwright’s faces that they agreed. I told their interpreter that it was okay if they wanted to disapprove and he said that, indeed, their first reaction was that this was inherently weak. They use a joint similar to the kama to scarf the rubrail and sheer planks on their boat. This method is relatively quick, however, and the local maritime museum curator assured me it was the joinery Setouchi shipwrights used.

 

     

スリノコ/スリアワセ 作業工程 7.22.2013

7月22日、スリノコ/スリアワセ 作業工程。

何度も繰り返し、精度をあげます。

スリノコ/スリアワ工程の説明。

バングラデシュから来た船大工の方々との交流。瀬戸内芸術祭で和船をつくるこのプロジェクト、”船と船をつくるひと”のブースは、”ベンガル島”と命名されたバングラデシュのバザールを再現した会場内に位置しています。”ベンガル島”会場には、バングラデシュの舟(ノウカ)を展示するブースもあります。バングラデシュの船大工は世襲制だそうです。

さらにスリノコ。

Nailing / cutting the bottom

舟釘を打ち込んで2枚の板をあわせる前に。両方の板の断面を金槌で叩いて少しへこませます。これは木殺しと呼ばれている技法で、こうしておけばあわされた後、木がもとに戻り、板と板との密着がより確かなものになるわけです。 そのあとから釘穴に正確に船釘を打ち込んでいきます。バングラデシュの舟大工の人が訪れていたので、幾本かの釘を試しに打ってもらいました。そのあとで埋木をはめて釘穴を隠し、図面通りのカジキの形に丸鋸で切りました。少し舟の形が見えて来たようです。戸立て(トランサム)の部分も2枚の木を角度を付けて合わせて製作しました。

         

Making a nail hole

カワラの二枚の板は舟釘で固定されます。釘穴を空けるのには鍔のみと呼ばれている船大工独特尾工具を使います 。これは先がうまく木の繊維を切るように出来ていて断面に深く打ち込んでも木が割れる事がないように出来ています。釘穴をあけ、釘を入れるほぞを切り、ほぞを埋める埋木を作りました。戸立ての部分も同じようにして2つの材を合わせて、大方の形を作りました。

      

Suriawase

カワラと呼ばれている底板は二枚の杉板を合わせて作ります。合わせ目には「スリノコ」と呼ばれる独特の形をした鋸を通して完璧に二枚の板を密着させます。午前中に突張り棒で板を固定した後、スリノコの作業にかかりました。板の端から端まで両方向から鋸を引き、その日一日かけて合わせめを擦り終えました。

        

Layouting the bottom

舟の底板はカワラと呼ばれていて一寸五分(45mm)の厚さです。原図を拡げそれぞれの位置の横幅をとり、その点をしない定規で結んで輪郭の曲線を描きました。
底板に使った材の残りの部分で後ろのトダテ(トランサム)の部分を作ります。原図に合わせて角度を切り、隙間がないようにカンナで仕上げました。

      

Layouting the timbers

製材した船材を全て外に並べて、木取りを確認しました。カジキ、ウワダナなどと呼ばれている側材は湾曲しているので、かなり幅広の材ですが幾つかを合わせて使う事になりそうです。オープニングにはバングラデシュのパーフォーマ達の演奏がありました。とてもすばらしいものでした。毎週のように違ったパーフォーマーがやってくるようなので期待です。